株式会社サカワの四代目、坂和寿忠です。いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。
今日は、サカワにとって少し大きな、そして新しいチャレンジについてお話ししたいと思います。
タイトルにもある通り、この度「学校の先生の1日」に密着したドキュメンタリー動画を制作いたしました。
まずはその動画をご覧ください。
このドキュメンタリーを制作した裏側には、今の教育現場に対して私たちが感じる違和感と、100年以上日本の教室を見つめ続けてきたサカワだからこそ果たしたい使命感があります。
なぜ私たちがカメラを回したのか、その理由をお話しさせてください。
1. きっかけは、世の中に溢れる「教員=ブラック」という報道への違和感でした

皆さんも、テレビやSNS、ネットニュースで毎日のように目にしていると思います。
「教員の長時間労働」「残業代が出ない給特法の問題」「教員採用試験の倍率低下」「生活指導や保護者対応で疲弊する現場」。世の中に流れる「学校の先生」に関する情報は、ネガティブなトーンで埋め尽くされています。確かにそれらは事実ですし、解決しなければならない課題です。
私たちサカワも、今までや黒板アプリ「Kocri」やウルトラワイドプロジェクター「ワイード」、新たに開発した電子黒板「かけるくん」などを通じて、教員の授業準備を効率化し、少しでも負担を減らしたいと本気で取り組んできました。プロダクトの力で業務効率化(DX)により教育環境の向上に寄与していくこと、これはメーカーとして妥協してはならない領域です。
そうやって全国の学校現場へ足を運び、多くの先生方と直接お会いして授業を拝見したり、熱い想いを聞いたりしていると、“教員は悲観的でない、むしろ楽しそうに職業を謳歌している”と感じることばかりでした。ブラックな職業という言葉では到底片付けられない、魅力的な人たちばかりです。
そうです。私たちが現場で目撃する先生方は、子どもたちの未来を創るために誰よりもクリエイティブで、誰よりも泥臭く、そして誰よりも輝いているプロフェッショナルたちなんです。
授業の一瞬の隙をついて子どもたちの集中力を引き戻す絶妙な語り口、悩んでいる生徒の背中にそっと添えられる手、ICTツールを魔法のように使いこなしながら、同時にアナログの温かみを残すあの絶妙なバランス感覚。マルチタスクを抱えながら、子どもたちの安全も守るというスーパーな人たちだと思っています。
ただ、世間の風潮はどうでしょうか。
「大変そう」「割に合わない」「自分の子どもには勧められない職業」。そんな言葉が先行し、教員という職業が持つ本質的な「おもしろさ」や「尊さ」、「カッコよさ」が隠されてしまっている。この現状に対して、私たちは危機感、そして言いようのない悔しさを感じていました。
2. このままだと、未来の日本から教員がいなくなるという危機感

教員を目指す若者が減り続け、優秀な人材が教育現場を敬遠するようになったら、この国の未来は終わります。子どもたちが最初に出会う「社会の大人」であり、最大のロールモデルである学校の先生が元気で、カッコよく輝いていなければ、子どもたちが未来に希望を持てるわけがありません。
「今本当に必要なのは、教員という職業がいかにクリエイティブで、いかに美しく、いかに『なりたい職業』であるかを、圧倒的なリアリティを持って社会に突きつけることではないか?」
そこでふと気づきました。長年彼らの身近で歩んできた私たちサカワにしかできないことがあるんじゃないか。
私たちが日々見ている「あのカッコいい先生の姿」を、そのまま切り取って世界に発信すること。モノを売るだけのメーカーの枠を超えて、教育現場の空気そのものを変えること。これこそが、これまで教育界に生かされてきたサカワが今、恩返しとして果たすべき使命なのだと、思い至ったのです。
3. 密着取材で見えた、一人の教員の「葛藤」と「最高の瞬間」

今回、私たちは埼玉県立上尾橘高等学校で教壇に立つ清野先生にご協力いただき、丸一日にわたる密着取材を行いました。
23歳。社会人になってまだ数年。しかしすでに担任としてクラスを預かり、多くの生徒たちと向き合っています。今回の撮影で意識したのは、「特別な一日を撮らないこと」でした。職員室でパソコンを開き、授業準備や連絡事項の確認を行う姿から一日が始まります。
想像していた以上に、教員という仕事は「教える仕事」ではありませんでした。密着動画を見ていただくと分かりますが、子どもたちと向き合い、信頼関係を築き、人を育てる仕事だったんです。

今回の密着で最も印象に残ったのは、清野先生が抱える“見せない葛藤”でした。生徒のためを思うからこそ注意しなければならない。しかし厳しく言いすぎれば距離ができるかもしれない。どんな言葉を掛けようかと、明確な答えがないからこそ毎日葛藤します。
そんな中、休み時間になると自然と清野先生の周りに集まってくる生徒たち。部活動で楽しそうに会話する姿。廊下ですれ違った生徒が気軽に話しかけてくる様子。そこには、日々積み重ねてきた信頼関係が確かに存在していました。


派手な感動シーンではありませんが、それがとても尊く見えました。生徒から必要とされること、生徒の人生や成長を間近で見ること。それこそが教員という仕事の最高の瞬間なのだと思います。
「やっぱり、教員という職業ってカッコいい。」私は改めてそう思いました。
4. 「先生、カッコいい」を社会の常識に

ドキュメンタリー動画制作は、サカワを「黒板や電子黒板を売る会社」だけで終わらせるつもりはないという宣言でもあります。企業のプロモーションビデオを作りたいわけではないため、自社製品はドキュメンタリー動画の中にほとんど出てきません。主役は先生であり、子どもたちです。
私たちが目指すのは、サカワの製品があることで、教員がよりクリエイティブになり、プロフェッショナルとして輝くことです。
どれだけ素晴らしい製品を作っても、それを使う皆さんの心が折れてしまっていたり、世間から冷ややかな目で見られていたりしたら、教室はアップデートされません。ハードウェアやソフトウェアという「モノ」を提供するだけでなく、先生方の「プライド」や「社会的地位」、そして「熱量」という、目に見えないインフラを支えること。それが大事だと確信しています。
5. このドキュメンタリーを、誰に届けたいか

私たちが伝えたいのは、今日も子どもたちと向き合っている先生たちの姿。
このドキュメンタリー動画は、特に以下のような人たちに届けたいと思っています。
① いま、現場に立ち続けている現役の先生方へ
目の前の子どもの人生を確かに変えています。どうかその誇りを忘れないでほしいです。サカワはいつだってあなたの味方であり、ファンです。この動画を見て「あぁやっぱり教員をやっていて良かった」と、少しでも心が救われることを願っています。
② これから教員を目指そうとしている、あるいは迷っている学生の皆さんへ
ニュースの「ブラック」という言葉だけで、自分の夢を諦めないで頂きたいです。確かに大変な側面はあります。でも、一人の人間の成長にこれほどダイレクトに関わり、毎日がドラマに満ち溢れている仕事は、そうありません。大人が本気で葛藤し、本気で喜ぶ、最高にエキサイティングな世界が教室には待っています。
③ 学校に通う子どもたちを持つ、すべての親御さん、地域社会の皆さんへ
私たちの見えないところで、先生方がどれほどの想いを持って子どもたちと向き合っているか、ぜひその舞台裏を知ってください。共に子どもを育てる「チーム」として、教員をリスペクトし、応援する空気を作っていきませんか。社会全体が教員を応援するようになれば、学校はもっと素晴らしい場所に変わるはずです。
6. これからも教育の「空気」を変える挑戦を続けます

学校の先生を応援するコンテンツは今後も継続的に発信していきたいと考えています。一見遠回りですが、「真の教育の面白さ」を追うことは、老舗が挑むべき本気のDX(デジタル・トランスフォーメーション)なのだと信じています。学校現場の教員が「世界一カッコいい職業」として輝くために泥臭く、熱く、挑み続けていきます。
今度の発信もぜひ楽しみにしていてください!そして、もし共感していただけたら、ぜひ周りの先生方やご友人にシェアして、一緒に教育の空気を変える仲間になってもらえると嬉しいです。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
これからも全国のカッコいい先生を、そして株式会社サカワをよろしくお願いいたします!
